連産品原価
今日は1級で初めてやる全く新しい単元「連産品」です。
連産品とは、同一工程において、同一原料から必然的に生産される異種製品で
相互に重要な経済価値を持つものをいいいます。
同じ材料を使って同じ加工をしたけど別々の製品ができてしまう。
例えば、材料:マグロ、加工:解体という同一工程を経て
「赤身」と「大トロ」ができました。
それぞれ別個に生産することはできないので個別原価計算は使えません。
それぞれ違う製品ができてしまうので総合原価計算にも適さない。
では、この「赤身」と「大トロ」の原価をどうやって計算しようかということです。
原価の按分方法には物量基準(生産量基準)と市価基準(正常市価基準)があります。
物量基準とは各連産品の生産量に基づいて原価を按分します。
市価基準とは各連産品の正常市価にもとづいて原価を按分する方法です。
これは市価の高い連産品に原価を多く負担させるという負担力主義に基づいた、
原価計算基準上の計算方法です。
また、分離後に追加の個別費がある場合は、市価基準による連結原価の按分方法には
分離点市価基準、見積正味実現可能価格基準、修正正味実現可能価格基準があります。
分離点市価基準とは連産品に追加加工があった場合でも分離点における市価により
連結原価を按分する方法です。
見積正味実現可能価格基準とは最終製品の正常市価から
分離後に発生する個別費を差し引いて、見積価格に基づいて計算する方法です。
修正正味実現可能価格基準とは最終製品の売上総利益率を算出し、各製品の
売上総利益率が全体の売上総利益率と等しくなるように連結原価を按分する方法です。
1級で初めてやる単元なのでゆっくり復習していきます。
次回は連産品原価の残りと、標準原価計算です。
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